夜間ライトの点灯義務と種類の違い—点滅ライトはOK?昼間のトンネルでは?整備士が答える自転車ライトの正しい使い方

自転車:知識

皆さんこんにちは、自転車のキーマートです。

「夜間のライトって義務なの?」

「点滅タイプでもいいの?」

「昼間でもトンネルでは点けるべき?」

最近、こうした疑問が急増しています。

特に秋冬は日没が早まり、ライトの使用頻度が高まる季節。

にもかかわらず、ルールや種類の違いを知らずに使っている人が多いのが現状です。

この記事では、自転車安全整備士としての視点から、「夜間ライトの点灯義務」「ライトの種類と違い」「昼間の点灯ルール」について、わかりやすく解説します。


🚲夜間ライトの点灯は「義務」です

まず結論から言うと、夜間のライト点灯は道路交通法で義務付けられています

●道路交通法 第52条(抜粋)

「夜間に自転車を運転する者は、灯火をつけなければならない」

つまり、夜間にライトを点けずに走行することは違反行為であり、警察官に注意されるだけでなく、事故時の過失割合にも影響する可能性があります。


💡ライトの種類と違い—点滅ライトはOK?

ここで多くの人が迷うのが、「点滅ライトでもOKなのか?」という点です。

100均などでも販売しているハンドル付近に取り付ける電池式のライトもありますが、あれはライトとして認められるのか?という部分も合わせてみていきます。

●点灯ライト(常時点灯タイプ)

  • 法的に「灯火」として認められる
  • 前方を照らす機能があるため、夜間走行に適している
  • LEDライトやハブダイナモ式などが主流

●点滅ライト(フラッシングライト)

  • 補助灯としては有効だが、単独使用では違反になる可能性あり
  • 点滅は視認性が高いが、前方を照らす機能が弱いため「灯火」として認められない場合がある
  • 特に警察の取り締まりでは「点滅のみ=無灯火」と判断されることも

100均のライトも「補助灯」に該当します。

明るさの基準が「前照灯」としての基準を満たしていないので、補助灯のみでの夜間走行はしてはいけないことになっています。

点滅ライトや100均ライトなどの補助灯での走行は、「無灯火」として処理されてしまうのです。

商品の名前や商品説明に「前照灯」と記載があるものは、明るさの基準を満たしているものですので、夜間走行が想定される場合は「前照灯」の記載があるものを選びましょう。

基準を満たした「前照灯」のおすすめはこちら


✅整備士のおすすめ

  • 点灯ライトを基本に、点滅ライトは補助として併用するのがベスト
  • 夜間は「見える」より「見られる」ことが重要。前方照射+視認性の両立が理想

🌉昼間でもライトを点けるべき場面とは?

「昼間だからライトは不要」と思われがちですが、実は昼間でもライト点灯が推奨される場面があります

●トンネル内

  • 明るい時間帯でも、トンネル内は暗く、対向車や歩行者から見えにくくなる
  • 法的には「夜間または暗い場所では灯火を点ける義務」があるため、昼間のトンネルでも点灯が必要

●雨天・霧・夕暮れ時

  • 視界が悪くなる状況では、早めのライト点灯が安全確保につながる
  • 特に夕方16時以降は、「薄暮時間帯」として事故が多発する時間帯

これらを鑑みると、トンネル進入時や夕方になったタイミングで自動的に点灯してくれる「オートライト」の機能を持つライトは、非常に有用であることがわかりますね。

オートライトとして使える便利な前照灯はこちら



🛠️整備士からのライト選びアドバイス

ライトは「明るさ」「取り付け位置」「電源方式」で選ぶのがポイントです。

●明るさ(ルーメン)

  • 市街地:100〜200ルーメンで十分
  • 郊外・暗い道:300ルーメン以上がおすすめ

●取り付け位置

  • ハンドル中央が基本。低すぎると照射範囲が狭くなる
  • サドル下やヘルメットにも補助ライトをつけると視認性アップ

●電源方式

タイプ特徴おすすめ用途
ハブダイナモ自動点灯・電池不要通勤・通学
USB充電式明るさ調整可能スポーツ・長距離
電池式交換が必要補助ライト向き

📝まとめ:ライトは「見える」より「見られる」ための装備

疑問回答
夜間ライトは義務?はい、法律で義務付けられている
点滅ライトはOK?単独使用はNG。点灯ライトと併用が理想
昼間のトンネルでは?点灯が必要。暗所では昼でも義務あり

ライトは、命を守る“もうひとつのヘルメット”です。点けるかどうかではなく、どう点けるかが安全の鍵。

整備士としては、「ライトは夜だけのもの」という認識を変えることが、事故防止の第一歩だと考えています。

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