こんにちは、自転車整備士の椿直之です。
突然ですが、みなさんは自転車を買ったとき、必ず渡される「取扱説明書」を読んだことがありますか?
自転車の使い方なんて子供の時から知っている!
今さら読む必要なんてない!
と思っていませんか?
そう思っているあなたこそ、ぜひ読んでみてほしい内容です。
あなたは絶対に自転車の使い方を知らないはずです。
今回は実際にどんなことが書かれているのか、試しに1つ内容を見てみましょう。
自転車の取り扱い説明書には必ず、「初期点検は購入後2か月以内に販売店で、自転車整備士もしくはそれと同等の技能を有する者に点検を依頼して下さい」との記載があります。
なんでそんなことをしなければならないのでしょうか。
「2か月程度でまた整備するなら、買う時にしっかり整備してくれ!」と思う方も多いでしょう。
さらにそれだけではなく、半年、1年、1年半、2年と点検してもらうような項目まであります。

今回は、この定期点検がなぜ必要なのか、解説していきます。
まず初回(2か月)点検と、その後の点検では少し意味合いが違います。
まず2か月点検ですが、ここで主に整備士が見ているポイントは、「ワイヤーの初期伸び」です。
もちろん整備士はみなさんが安全に自転車に乗れるよう、細心の注意を払って新車の点検整備をやっていますが、購入時の点検だけでは対応しきれない部分、それがブレーキワイヤー、変速ワイヤーなのです。
これらのワイヤーは細い金属の糸を何本もよって作ってあるものなので、何度も伸縮させると、なじんで長さが長くなってしまいます。
つまり、ブレーキであれば何度もレバーを握ることでブレーキが緩んできて、効きづらくなる、ということです。
いったん伸びきってしまえば、それ以上伸びることはないので、整備士も最初の整備で何度もレバーを握って伸ばすのですが、それだけでは足りません。
。
2か月程度使用して存分に伸ばしてから調整するのが効率が良いのです。
ブレーキが緩んだ状態で過ごすのは危険なので、初回点検は購入したお店に必ず持っていきましょう。
それ以降の点検は、経年や使用による緩んだネジの増し締めや、車体、タイヤのヒビ等の確認、チェーンの注油などのメンテナンスを行います。
もちろん安全に乗るためのものであるうえ、必要以上の劣化を防ぐためでもあります。
車輪やクランク軸のベアリング部のゆるみは、緩んだまま放置すると内部のベアリングのボールそのものを傷めて、気づいた時には手遅れ、大手術が必要になることもあります。
かなりの時間と金額のかかる修理ですが、緩みを早期に発見できれば、それを締めこむだけで大事に至らずに済みます。
また、メーカー保証を受ける際にも、定期点検を受けていることが保証条件となっています。
よく、購入後1年以内に不具合がある場合に、すぐ「保証対応で修理して!」とお店に保証書も持たずに持っていく人がいますが、保証書が無い場合や、定期点検を受けていない場合は、保証の修理を受ける資格がありません。
本来なら保障適応で無料で直るものも、点検をしていないばっかりにお金を取られてしまうことになります。
自転車に関する余計な出費を抑えるためにも、常に安全な状態で乗れるように、必要な点検は受けるようにしましょう。
いかがでしたか?
自転車には定期点検をする必要あるということ、知らなかった方も多いのではないでしょうか?
生活に浸透して身近すぎる自転車ですが、取扱説明書にはまだまだあなたの知らない謎がたくさん詰まっています!
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