こんにちは、自転車整備士の椿直之です。
今回は、お客様からよく聞かれる質問を取り上げてみます。
ローラーブレーキのグリスとして、他のものは使えないか?
というご質問です。
ローラーブレーキとは、ママチャリに使われるブレーキの中でもグレードの高い車体に使われるブレーキです。
バンドブレーキやサーボブレーキと違って音鳴りがしにくいというメリットのあるパーツです。
ただ、ノーメンテで音鳴りしないわけではなく、全て金属でできている部品であるため、4~5年使っていると「ザラザラ」と金属がこすれるような音がしてくることがあります。
これを解消するために必要なのが、ローラーブレーキグリスです。

写真赤丸のような黒いゴムのフタを外すと注入口が空いており、そこから少量のグリスを流し込みます。
米粒2つ程度の量を入れれば済む作業なのですが、それだけのために定価1500円程度する専用のグリスを買っても、一生で使いきれる量ではありません。
お店でやってもらうにしても工賃がかかるし、それだけのために店に行くのもめんどくさい。
なんとかして効率的な解決策はないかと思ったことはないでしょうか。
ここから先でお話しすることは、その作業を推奨するものではないことをご了承の上、読み進めてください。
あくまで「シマノのローラーブレーキは純正のローラーブレーキグリスを使う」のが唯一の正解です。
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皆さんのこんな悩みにお答えするべく、家にありそうなオイル系商品で廃車になる車体で実験してみた結果、使ってみても良さそう、ダメそうという内容をお伝えします。
自転車販売店に勤めている皆さんは、決してお客さまにこの内容をおすすめしないでください。
・まず、スプレータイプのオイル、グリス
一番ご家庭にある可能性の高いものかと思います。

クレのCRC556やCRCグリースメイトなどです。
注入口がかなり狭いという関係でノズル付きのスプレータイプ商品はとても使い勝手は良いです。
中でも、しばらく部品の中に残留してほしい部類の用途なので、グリスタイプが使いやすいです。
ただ、吹きかけてすぐは音鳴りは収まりますが、ローラーブレーキは金属が摩擦する制動システムなので熱が発生します。
グリスでも高温で溶けて、流れ出てしまうものが多いです。
すぐに再度吹きかけなければいけない状態になってしまうでしょう。
オイルタイプの556も、揮発性が高いので常温でもすぐに揮発してしまいます。
・液体タイプのオイル

自転車のチェーンにかけるものや、ミシンオイルと呼ばれるものです。
自転車に限らず、電動工具や製造機械の潤滑に使用します。
液体なので、密閉されていないローラーブレーキの内部構造には向いていませんでした。
すぐに漏れ出てしまうし、金属同士がすべりやすくなってしまうので、ブレーキの制動力が落ちてしまう恐れがあります。
・固形タイプのグリス

ベアリングを使用している機械等の潤滑に使うものです。
固形なのでブレーキ本体を分解するか、注入用のスポイトや注射器を用意しないと注入しにくいです。
ただ、グリス自体の値段が300円程度と安いうえ、ホームセンターでも手軽に手に入るので、グリスが日常的に必要な人は持っている可能性が高いですね。
上述のように耐熱性が求められますが、モリブデン配合のものならば熱にも強くなっています。
ローラーブレーキグリスの替わりとしては一番近いかもしれません。
あくまで上述のように、「使ってもいいよ!」と推奨できるものではありません。
もしご自宅に自転車以外にも使うグリスを持っているなら、試しにやってみてもいいかも?
という程度の参考にしてください。
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コメント
CRC556は潤滑油というよりも灯油に近い成分、用途的に噛り付きや緩め位にしか使えないので候補にあげるのは場違いな気が(笑
ぶっちゃけローラーブレーキグリスの代用とう考え方は止めて、普通にシマノ専用を買った方が無難。小さいチューブタイプなら大した値段でもなく、大きいチューブなら、お知り合いのママチャリに注油しまくってあげればいいかと。
家にあった安い緑の万能❓グリス(チューブタイプ)入れた事あったけど、
特に問題なかったな。
ちなみにモリブデングリスは圧力に強いけど、
熱には弱いです。
使ってみると意外と大丈夫な場合もあるんですが、「ブレーキ」という特性上、制動できなくなると困るので推奨はできないというところですね。
止まれなくなって人に迷惑をかけないように、純正グリスを使用しましょう。
モリブデングリスにもいろいろ種類があるようですよね。
ローラーブレーキグリスの件ですが。
このチューブは注入量が分からないのが問題ですね。5gて、どの位なんだろ?
それと、普通のママチャリの場合には、簡単にチューブの先端が穴に差し込めます。
しかし、私のヤマハの電動アシスト自転車の場合は、
車体フレームが邪魔をして、チューブの先端が穴に届きません。
先端が曲がったシリンジ(プラスチックの注射器)を購入して、
シリンジにグリスを移してから、シリンジで注入しています。
それまでは、プラスチックチューブを熱で曲げて、アダプターを作っていました。
他の電動アシスト自転車メーカーの自転車を見ても同様です。
後輪ハブ軸ナットを緩めて、ブレーキをズラして注入している人もいるようです。
何でブレーキグリス注入というメンテナンスをしにくいフレーム設計を
しているのか、全くもって意味が分かりません。メーカーは、何も考えていない。
廃番ですが【ブリヂストン「ローラーブレーキ用グリースノズルセット」(GN-ROL)】
https://ameblo.jp/cycle-plus/entry-12236838193.html
こんなの出すより、設計を見直して欲しい。
自転車屋さんて、自転車メーカーに何も言えないのかな?
たしかにBSのローラーブレーキはグリス射せない設計ですよね。自分もブレーキをズラして注入してました。
正直なところ、メーカーはローラーブレーキグリスの注入が必要になるほど自転車を使うってことを想定してないんでしょうね。