ケミカルのお話。チェーンの注油のあれこれを解説!

自転車:知識

こんにちは、自転車整備士の椿直之です。

今回は、お客様からよく聞かれる質問を取り上げていきます。

「チェーンの注油にはどんなものを使ったらいいの?」

というご質問です。

自転車用品の中でも様々なケミカルが販売されています。

チェーンに注す油だけでも多くの商品が存在していて、どれを使えばいいのか悩んでいる方も多いかもしれません。

この記事では自転車チェーンに注油するものとして使えるものをアドバイスしていこうと思います。

まず思いつくのが、自転車屋で販売している黄色いプラ容器に入っているチェーンオイル。

水差しのような形状で液体状のオイルを流しながら注すものです。

オイル自体は安いものだと粘性は低く、使いやすいものではあります。

ただ液体状なので、流れ落ちてしまうぶんがもったいないのと、注油した後に余分なオイルはウェスで拭き取らないと逆にヨゴレを巻き込んでしまいます。

ほとんどの人がご存知の、自転車以外にも多用途で使えるクレのCRC556はどうでしょうか。

ホームセンターやスーパー、コンビニでも手軽に入手でき、安価です。

スプレータイプで吹き付けて使用するので、必要な分だけ注油できます。

なんといっても利点は多用途であることで、チェーンのみならずカギの回りが渋いとき、スタンドのかかりが悪いときにも吹き付ければ解決できます。

他にも自転車以外でも利用でき、家のドアのカギ、スライド式ドアの潤滑剤としても使え、油性マーカーやクレヨンのいたずら書きを消すこともできます。

家庭に1本あると何かと役に立つでしょう。

ただし556は揮発性の高い油なので、すぐに乾いてしまいます。

注油回数を増やさないと準活力を維持できません。

またベアリング部やグリスが塗布されている場所に使用してしまうと、もともとのグリスを洗い流してしまうことになるので、新車から半年程度は556での注油は避けた方が良いでしょう。

もっと高いスプレーオイルの、チェーンルブ、ルブリカント等はどうでしょうか。

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値段が高いので、高級スポーツ車に使うイメージですが、もちろんママチャリに使っても大丈夫です。

潤滑能力や効果持続力は556よりも高いです。

既にサビてしまったところの動きをよくするのが556、サビる前に防錆のために使うのがルブ、というように考えるとわかりやすいかもしれません。

粘土が高ければ高いほど長持ちするのはもちろんですが、そのぶん走行中に巻き上げた砂ぼこりや泥などが付着しやすいので、チェーンの状態はマメにチェックしないと変速レスポンスに影響が出るので注意です。

固形タイプのグリスを塗るにしても、スプレーよりもさらに粘度が高いので同様の理由で汚れやすいです。

ただしグリスでチェーンをコートするため、耐水、耐摩耗には特に優れています。

適量を越えるとチェーンから車体に飛び散り、べたつく汚れになるでしょう。

このように、チェーンの注油だけとってみても、使い方によってどの方法で注油するべきなのかが変わってきます。

こまめに作業できるか、面倒くさがりなのか、自分の性格に合ったやり方で選んでみてください。

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