こんにちは、自転車整備士の椿直之です。
突然ですが、みなさんは自転車を買ったとき、必ず渡される「取扱説明書」を読んだことがありますか?
自転車の使い方なんて子供の時から知っている!
今さら読む必要なんてない!
と思っていませんか?
そう思っているあなたこそ、ぜひ読んでみてほしい内容です。
あんたは絶対に自転車の使い方を知らないはずです。
今回は実際にどんなことが書かれているのか、試しに1つ内容を見てみましょう。

乗員体重についての記載です。
例えば大人用の自転車であれば、自分の体重とカゴに入れた荷物の合計重量が65kgまでしか載りませんよ、ということです。
これを越える重さで乗ってしまうと、自転車を早く傷める原因になってしまうということです。
重量オーバーで傷む主な部分としては、タイヤ、ホイール周りが多いです。
タイヤは早く摩耗し、チューブも重さでリムに押し付けられながら走るため、削れやすくパンクしやすいということです。
ホイールの金属部分にも負荷がかかるため、スポークを傷め、果ては折れるでしょう。
スポークが折れるとリムが歪んでブレーキや車体に接触してしまいます。
重量オーバーだと、ブレーキの制動距離も長くなります。
通常普通自転車として公道を走るときの基準は、10km/hで走行しているときにブレーキをかけて3m以内で円滑に止まれる、という設計になっていますが、この止まるまでの距離が伸びてしまうということです。
当然ブレーキシューなどの消耗部品の消耗も激しくなります。
電動アシスト自転車の場合は、設定された走行距離が短くなってしまうでしょう。
また、普通のママチャリにチャイルドシートを取り付け、お子さんと一緒に乗っている方も注意です。
6歳未満の子供一人までなら同乗は認められていますし、お子さんと二人合わせて65kg以内なら問題ないですが、65kgを越えてしまうと上述のような問題が発生します。
しかもお子さんを乗せる場合は保育園などの送り迎えやお買い物が主な用途かと思うので、確実に荷物もたくさんありますね。
お子さんを乗せたい場合は、素直に三人乗り対応同乗器付きをオススメします。
ただし三人乗り対応でも乗員体重はあくまで65kgです。
普通のママチャリに比べてタイヤ、チューブが厚くなっていたり、前後に重いものが乗っても車体がねじれにくい強度になっているという設計なだけです。
このように、重量オーバーでの走行には弊害があるうえ、その状態で使用して起きた不具合は保証の対象外なので、載せる荷物の重さは自分の体重と合わせてどこまで載せられるか、注意を払う必要がありますね。
いかがでしたか?
自転車に重量制限があったこと、知らなかった方も多いのではないでしょうか?
生活に浸透して身近すぎる自転車ですが、取扱説明書にはまだまだあなたの知らない謎がたくさん詰まっています!
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