皆さんこんにちは、自転車のキーマートです。
今回は、自転車トレーニングで睡眠に影響を与える月経周期やホルモンの変化について詳しく解説します。
自転車トレーニングは、健康的なカラダとココロを作るための有効な手段ですが、それだけでは不十分です。
それには、睡眠の質も重要な要素です。
睡眠は、体や脳の疲労回復や免疫力の向上、記憶や学習の定着など、さまざまな生理的・心理的な機能に関係しています。
睡眠不足や睡眠障害は、気分や集中力の低下、イライラや不安などの精神的な不調だけでなく、高血圧や糖尿病、肥満などの生活習慣病のリスクを高めることも分かっています。
では、自転車トレーニングをする人は、どのように睡眠の質を高めることができるのでしょうか。
そのためには、月経周期やホルモンの変化を理解し、それに合わせてトレーニングや生活習慣を調整することが必要です。
月経周期とホルモンの変化 女性の体は「月経」「妊娠・出産」「閉経」を通して、大きなホルモン変化にさらされています。
それに伴い睡眠も変調をきたしやすいのです。
月経周期は約28日で、卵胞期(月経から排卵まで)、排卵期(排卵日)、黄体期(排卵から次の月経まで)に分けられます。
月経周期にともなって、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンが大きく増減します。
エストロゲンは卵胞期に高くなり、排卵後に少し下がりますが、再び黄体期に高くなります。
プロゲステロンは黄体期に高くなります。
女性ホルモンは、卵巣から分泌されるだけでなく、脳から分泌される視床下部から下垂体への刺激物質(GnRH)や下垂体から分泌される黄体刺激ホルモン(LH)や卵胞刺激ホルモン(FSH)とも密接に関係しています。
これらのホルモンは互いにフィードバック作用を持ち合いながら、月経周期をコントロールしています。
月経周期と女性ホルモンの変化
女性ホルモンと睡眠 女性ホルモンは睡眠にも大きな影響を与えます。
エストロゲンは覚醒を促進し、プロゲステロンは睡眠を促進する作用があります。
したがって、エストロゲンが高い時期(卵胞期後半や黄体期)には、睡眠が浅くなりやすく、入眠困難や中途覚醒が起こりやすくなります。
逆に、プロゲステロンが高い時期(黄体期)には、睡眠が深くなりやすく、日中の眠気が強くなります。
また、エストロゲンとプロゲステロンのバランスが崩れると、体温調節が乱れてのぼせや発汗などの症状が出やすくなります。
これらの症状は睡眠の質を低下させる原因になります。
さらに、女性ホルモンはメラトニンという睡眠ホルモンとも関係しています。
メラトニンは暗闇で分泌されるホルモンで、体内時計を調節し、睡眠のリズムを整える役割を果たします。
エストロゲンはメラトニンの分泌を促進し、プロゲステロンはメラトニンの分泌を抑制する作用があります。
したがって、エストロゲンが高い時期にはメラトニンの分泌も高くなり、プロゲステロンが高い時期にはメラトニンの分泌も低くなります。
メラトニンの分泌量は睡眠の質に影響を与えると考えられています。
女性ホルモンと運動 女性ホルモンは運動にも影響を与えます。
エストロゲンは筋肉や骨の成分であるタンパク質の合成を促進し、筋力や骨密度を高める作用があります 。
また、エストロゲンは心臓や血管にも働きかけて血流を改善し、持久力を高める作用があります 。
一方、プロゲステロンは筋肉や骨のタンパク質合成を抑制し、筋力や骨密度を低下させる作用があります 。
また、プロゲステロンは心拍数や血圧を上昇させて心臓に負担をかける作用があります 。
したがって、エストロゲンが高い時期(卵胞期後半や黄体期)には、筋力トレーニングや持久力トレーニングに適しています。
逆に、プロゲステロンが高い時期(黄体期)には、軽めの運動やリカバリーに適しています。
また、女性ホルモンはカルニチンという物質とも関係しています。
カルニチンは脂肪酸をエネルギーとして使う際に必要な物質です。
カルニチンの血中濃度は卵胞期に比べて黄体期に低くなります。
これはプロゲステロンがカルニチンの合成を抑制するためです。
カルニチンが低くなると、持久性運動時のエネルギー利用率が低下し、糖質利用率が上昇します。
これは、脂肪燃焼効率が低下し、糖質消費量が増加することを意味します。
したがって、黄体期には、脂肪燃焼を目的とした運動は効果が低くなります。
逆に、糖質補給をしっかりと行うことが重要になります。
月経周期と睡眠の関係と改善方法 以上のように、月経周期やホルモンの変化は睡眠にも運動にも大きな影響を与えます。
そのため、自転車トレーニングをする人は、月経周期やホルモンの変化を理解し、それに合わせてトレーニングや生活習慣を調整することが必要です。
以下に、月経周期と睡眠の関係と改善方法をまとめました。
月経周期と睡眠の関係と改善方法 卵胞期(月経から排卵まで)
– 睡眠:エストロゲンが低いため、睡眠の質は高い。
しかし、月経に伴う不快感やPMSなどで睡眠障害が起こりやすい。
– 運動:エストロゲンが低いため、筋力や持久力は低い。
しかし、体温や心拍数も低いため、運動負荷に耐えやすい。
– 改善方法:月経時は安静にし、鎮痛剤や温かい飲み物などで不快感を和らげる。
PMS時はストレスを減らし、カフェインやアルコールなどの摂取を控える。
卵胞期後半から排卵期にかけては、筋力トレーニングや持久力トレーニングに挑戦する。
排卵期(排卵日)
– 睡眠:エストロゲンが高くなり、睡眠の質は低下する。
入眠困難や中途覚醒が起こりやすくなる。
– 運動:エストロゲンが高くなり、筋力や持久力は高まる。
しかし、体温や心拍数も高くなり、運動負荷に耐えにくくなる。
– 改善方法:入眠前にリラックスできる習慣を取り入れる。
例えば、入浴や読書など。暗くて静かで涼しい部屋で寝る。
排卵日は高強度の運動を控えるか、水分補給や休憩をしっかりとる。
黄体期(排卵から次の月経まで)
– 睡眠:プロゲステロンが高くなり、睡眠の質は高まる。
深い睡眠やレム睡眠の割合が増える。
しかし、体温調節が乱れてのぼせや発汗などの症状が出やすくなる。
– 運動:プロゲステロンが高くなり、筋力や持久力は低下する。
しかし、カルニチンも低下し、脂肪燃焼効率も低下する。
– 改善方法:冷感素材のシーツやパジャマを使って涼しく寝る。
睡眠用マスクやイヤホンなどで光や音を遮断する。
黄体期は軽めの運動やリカバリーに専念する。
糖質補給をしっかりと行う。
まとめ
今回は、自転車トレーニングで睡眠に影響を与える月経周期やホルモンの変化について詳しく解説しました。
月経周期やホルモンの変化は睡眠にも運動にも大きな影響を与えます。
そのため、自転車トレーニングをする人は、月経周期やホルモンの変化を理解し、それに合わせてトレーニングや生活習慣を調整することが必要です。
月経周期と睡眠の関係と改善方法を参考にして、快適な睡眠と効果的なトレーニングを目指しましょう!
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