こんにちは、自転車整備士の椿直之です。
今回は、お客様からよく聞かれる質問を取り上げていきます。
「リアディレーラーってロングとショートがあるけど、何が違うの?」
というご質問です。
まず、何がロングなのかというと、テンションプーリーまでの長さの話です。
ここが長いことによって、リアのスプロケットを大きい歯数にできるようになります。
スプロケを大きくして、ディレーラーがショートのままだと、ギアの歯にプーリーが直接接触してしまう、ということです。
スプロケットを大きくしたい、とはどういうことかというと、より軽いギアでペダリングしたい、またはヒルクライムをメインで走りたい、と思う人が考えることです。
安易にスプロケットだけ交換するだけでは、一番重いギアと一番軽いギアの歯数の差が大きすぎて、ディレーラーの手が届かない、という現象が起こります。
その場合にディレーラーをロングのタイプに交換する、ということになります。
最大歯数と最小歯数の差が大きいワイドレシオで走れるようになるのはメリットですが、デメリットも存在します。
ディレーラーそのものが物理的に長くなるので、プーリーが地面から近くなり、カーブの際に地面に当たってしまう確率が上がるのです。
また長いぶん、変速レスポンスが若干落ちるとも言われています。
そして使用する際は、メーカーの対応表をよく確認する必要があります。
スプロケットの最大対応歯数とクランクギアの最大対応歯数が合っていなければなりません。
その上、使用するスプロケットのローとトップギアの歯数差と、クランクギアの歯数差の合計が、トタルキャパシティ以内である必要があります。
また、クランク歯数やスプロケ歯数を変更するなら、チェーンの長さも調整する必要があります。
当然ギアの歯数を増やすのであれば、チェーンを伸ばす必要がありますが、既存のチェーンに数リンク追加するのではなく、安全のためには、新しく長いものに交換するのが良いでしょう。
このように、リアディレーラーには多少の長さの違いでロング、ショートの2タイプがあります。
メリット、デメリットもあれば、クランクギア、スプロケ歯数、チェーンの長さ等、多くのパーツが関係してくる部分なので、安易に判断せず、専門店でプロに相談するのが良いでしょう。
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